在日の後輩たちが、この大会を通じて新しい選択肢を持つことができたのは、嬉しい限りです」
安とCONIFAの関係は、設立当初のCONIFAが、Jリーグ、北朝鮮代表、韓国Kリーグと、3カ国でのプレー経験がある安に注目し、まさに「サッカーで橋を架ける」というCONIFAの理念を体現した人物として、アンバサダー就任を要請したのがきっかけであった。安はこの要請を快諾。また、実際に選手として、監督として大会に参加してみて、大きなやりがいを見出していた。
ロンドン大会に出場した選手団は一度解散したが、今後もCONIFA加盟のUKJは継続して活動していくことを宣言した。
「トンジュンもアルメニアに行く前に連絡をくれました。在日サッカー選手の新しい道を作ってあげることができれば嬉しいし、それができると思うんですね」
UKJスタッフには、ソン・スギという3歳年下の後輩が新たに名乗りを上げてくれたという。安英学は後に続く者のために橋を架け続けていく。
2年後の大会を目指しての始動。安は、そのときもまた現役選手として出場する決意をしている。それは単にサッカーが好きというだけではない。「英学さんとプレーできる」ことが、後輩たちにとって大きなモチベーションになることを彼が知っているからである。