こうして並べてみると、まるで、グローバル時代の妖怪図鑑みたいですね。今は、妖怪万華鏡時代。そんな風に思えてきます。イミダスの経済万華鏡はグローバル時代を読み解くための大切なツールです。ところが、妖怪万華鏡の方は、それを一振りするたびに、妖怪の数が増えてゆく。それぞれの妖怪の舞いが怪しさを増す。怖いことです。
これらの妖怪たちに共通する特性は、何でしょう。
それは国粋主義です。いずれも、強い国家への執着が物凄い。その意味では、そっくりさんたちです。ですが、違いもあります。妖怪たちの間に存在する違いを見極める。これも、とても重要な作業だと思います。
国粋主義妖怪たちは、ざっくり言って二つのグループに分けることが出来ると思います。その仕分け基準は、内向きか外向きかということです。言い換えれば、引きこもり型なのか、出たがり屋型なのかです。
引きこもり型の筆頭に挙げるべきなのが、トランプ米大統領でしょう。彼は「アメリカファースト」を掲げていますよね。この人の視線は、あくまでも内向きです。アメリカは、もはや、世界に出ていかない。世界の面倒なんか見ない。世界からも、アメリカにあまり入ってくるな。これが、トランプさんの基本姿勢です。とっても内向きですよね。アメリカという殻の中に、徹底的に引きこもろうとしています。
実は、多くの妖怪たちが引きこもり型だと言えるでしょう。自国の周りに壁を張り巡らす。要塞をつくって、その中に立てこもる。よそ者は排除する。マリーヌ・ルペンを始めとするヨーロッパの妖怪たちも、やっぱり、このタイプです。フィリピンのドゥテルテさんも、この仲間に入れていいでしょう。
それに対して、出たがり屋型が、安倍・習・プーチンの妖怪トリオだと思います。
彼らからは、勢力拡大を志向する鼻息の荒さがむんむんと伝わってきます。大日本帝国。中華帝国、ロシア帝国。外に向かって、勢力圏を拡張していきたい。この願望が、この妖怪トリオを駆り立てている。そのように見えます。こっちの方が、引きこもり型のグループよりも、明らかにタチが悪いと思います。