汗牛充棟
(かんぎゅうじゅうとう)
書籍を車に載せて引かせると牛は汗をかき、家の中に積み上げると棟木に届くまでいっぱいになるという意味から、蔵書がたいへんに多いことをたとえていう。
『柳宗元(りゅうそうげん)―唐故給事中陸文通墓表』に、「其為レ書、処則充二棟宇一、出則汗二牛馬一」とあるところから。
〔例〕「大の読書家だった父親の蔵書は汗牛充棟、それこそ足の踏み場もないくらいであった」などのように使う。
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洛陽の紙価を高からしむ
(らくようのしかをたかからしむ)
出版した書籍や雑誌の評判がよくて、売れ行きが好調であることにたとえる。中国の晋(しん)の左思(さし)が書いた「三都賦」が上梓(じょうし)されたとき、人々はこぞってそれを転写したために、洛陽では紙が不足し、値段がつり上がったという故事による。
〔会〕「先生の近著、合掌祈念の上拝読させていただきました。いや、さすが世紀の大文豪。さぞや洛陽(らくよう)の紙価を高からしめることでしょうなあ」「きみは小説家になったほうがいいんじゃないか」
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缶詰になる
(かんづめになる)
秘密が漏れないように、また、仕事を早く進めてもらうために、関係者がある場所に閉じ込められた状態になる。また、狭い場所に多くの人が閉じ込められる。「昨日まで出版社の缶詰になって原稿を書いていたものですから、連絡もせずに失礼いたしました」
〔語源〕缶の中に、食品・飲料などが密封されているさまから。
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