屠竜之技
(とりょうのぎ)
竜をほうむる技のことで、どんなに努力して竜をほうむる技術を身につけても、竜は架空の動物であるので無意味であるということ。転じて、学んで身につけても実際には役に立たない技術のことをたとえていう。「とりょうのわざ」とも読む。
『荘子(そうし)―列禦寇』に、「朱泙漫学二屠竜於支離益一。単二千金之家一、三年技成。而无レ所レ用二其巧一」と記されているところから。
〔例〕「特技をもっていると就職のとき有利だからと、けん玉を習っているそうだね。そういうのを屠竜之技というんだ。履歴書に特技・けん玉なんて書いたって、どうにもならないよ。しかし、なにもないよりはましか」などのように使う。
〔類〕屠竜之術(とりょうのじゅつ)
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禍も三年経てば用に立つ
(わざわいもさんねんたてばようにたつ)
いま災難に遭ったとしても、時がたてば何かの役に立つことをいう。世の中には、役に立たないものはないというたとえ。
〔類〕茨(いばら)の中にも三年の辛抱(しんぼう)/土器の割れにも用あり/わざくれも三年/禍三年時の用
〔出〕浄瑠璃(じょうるり)・伊豆院宣源氏鑑(いずいんぜんげんじかがみ)
〔会〕「なんだか、回り道ばかりしたようで」「そんなことありませんよ。禍も三年経てば用に立つっていいます。人生には無駄なんてありませんよ」
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捨てたものではない
(すてたものではない)
まだまだ見込みがある。役に立ちそうだ。「見捨てたものではない」ともいう。「これだけ通じたのだから、パパの英語もまんざら捨てたものでもあるまい」
〔語源〕役に立たないとして、捨ててしまってよいものではないの意から。
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