一字千金
(いちじせんきん)
文字や文章がたいへんにすばらしく、1字だけでも千金の価値があること。詩文などの表現や筆跡などがきわめてすぐれていることをたとえていう。呂不韋(りょふい)が書を表したとき、咸陽の市門に賞金とともに掲げて、「一字でも直すことができるならば、この千金を与えてもよい」といった『史記(しき)―呂不韋伝』にある故事から。
人形浄瑠璃の『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)―四』に、「一字千金、二千金、三千世界の宝ぞと、教える人に習ふ子の」と記される例もある。
〔例〕「磨きぬかれた珠玉のような彼の詩は、まさに一字千金の重みをもって、わたしたちの胸に迫ってきます」というように使う。
◆その他の四字熟語はこちら!【スピーチに役立つ四字熟語辞典】
咳唾珠を成す
(がいだたまをなす)
なにげなく口をついて出る言葉が、すべて珠玉のごときすばらしい名句になっていることをいう。詩文の才能に秀でていることにたとえる。
〔出〕趙壱(ちょういつ)・刺世疾邪賦
〔会〕「さすが、社長。次々に名句が出てきますね」「いや、いや」「まさに咳唾珠(がいだたま)を成すでございます」「はは、それはちょっとお世辞が過ぎるぞ」
◆その他のことわざはこちら!【会話で使えることわざ辞典】
朱を入れる〔朱が入る〕
(しゅをいれる/しゅがはいる)
朱筆で、文章・詩歌などを訂正・添削する。「先生がわたしの原稿に朱を入れると、まるで別人の原稿のように読みやすくなるから不思議だ」
◆その他の慣用句はこちら!【ルーツでなるほど慣用句辞典】