着床前診断を行うことで妊娠率の向上が期待できる一方、着床前検査の結果に問題がなくても、30%は妊娠に至らないという調査結果も出ている。また、検査の不確実性等の問題点も指摘されているなど、今後も検証が必要な技術として、現在、自由診療(先進医療)の扱いとなっている。
先進医療
不妊治療に限らず、自由診療とされている医療技術の中で、保険診療の対象にできるかどうかを検討するために、その効果や安全性を評価中のもの。
通常、保険診療に自由診療を組み合わせると全額自己負担となるが、先進医療との併用では保険でカバーされる分は自己負担3割のままとなる。現在、不妊治療における先進医療には、子宮内膜刺激術(SEET法)、タイムラプス撮像法(受精卵培養器の中で一定の間隔で自動撮影する方法)による受精卵・胚培養、子宮内膜擦過術(子宮内膜スクラッチ)など10以上の治療法があり、これらについては費用の助成を行う自治体もある。