16歳で実家を出て、一人暮らしをしている今、過去に大人に助けてもらえなかった話を別の大人にすると言われるのは「大人も子どもだからね」という言葉だ。「大人も子ども」という言葉を盾にして、子どもを守れない言い訳をする大人なんて私は見たくない。そんな言葉で私を守ってくれなかった大人を庇(かば)うことなんてされたくないのだ。虐待で傷ついてる子どもに付け込んで、性加害や二次加害をする大人もいるのだから、本当に怒りが湧く。
大人に守られなかった経験を沢山してきた私は、子どもを守れるような大人になりたい、そう思って保育士を志している。夢は変わるかもしれないが、子どもを守れるような大人になりたいという気持ちは変わらないはずだ。
「18まで命がもつか分からない」
そう言われた私は今18歳だ。今日まで生きることができたのは、虐待を受けていた私の状況を一緒に変えてくれたColaboと支えてくれた友人のお陰だ。さらには、二次加害のトラウマで周りにすら声を上げる力を奪われた私に、こうして自分の被害を記し、社会にまで声を上げられる力を取り戻してくれた。Colaboと支えてくれた友人に感謝の気持ちを伝えたい。本当にありがとう。
「家に帰りなさい」と言った大人も、性加害してきた大人も、二次加害してきた大人も、皆今を生きて何気ない日常を送っている。過去の自分の言動が、今もなお私を苦しめているなんて考えたこともないのだろう。私は実家を出て、一人暮らしを始めた後も精神科への入退院、自傷行為を繰り返した。私は、18歳になった今も当時の感情、記憶、全てを抱えて生きていかなければならないのだ。私の虐待はまだ終わっていない。
私はこれからも虐待の中で生きていく。