漱石沈流
(そうせきちんりゅう)
自分の意見をどこまでも押し通したり、負け惜しみが強く、道理に合わない理屈をいうこと。こじつけをいうのがうまいことをたとえていう。「石に漱(くちすす)ぎ流れに枕す」と読み下す。本来は、「漱流枕石(流れに漱ぎ石に枕す)」というべきところを誤って言い違えたが、あくまで、自分のいったことを正しいことだと言い張り、「石で口をすすぐのは歯を磨くためであり、流れに枕すというのは汚れた話を聞いた耳を洗うためである」と理屈を並べたてたという中国の古い故事からきた語。なお、明治の文豪夏目漱石の号はこの語からとったもの。
『世説新語(せせつしんご)―排調』に、「孫子荊、少時欲レ隠。語二王武子一、当二枕レ石漱一レ流、誤曰、漱レ石枕レ流」とあり、『晋書(しんじょ)―孫楚伝』にも同様の故事が記されている。
〔例〕「あのように漱石枕流で我を押し通していては、いずれ部下も離れていってしまうでしょう」などと使う。
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夢は五臓の疲れ
(ゆめはごぞうのつかれ)
夢を見るのは、五臓の疲れが原因であることにたとえる。五臓というのは、肝臓・心臓・脾臓(ひぞう)・肺臓・腎臓(じんぞう)の五つをいう。
〔類〕夢は五臓の煩い
〔出〕譬喩尽(ひゆづくし)
〔会〕「このところ、うなされる夢ばかり見るのよ」「疲れがたまっているんじゃない。夢は五臓の疲れっていうから」
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草葉の陰
(くさばのかげ)
墓の下。あの世。「草の陰」ともいう。「母が草葉の陰から祈っているはずだから、きっとこんどは成功するよ」
〔語源〕草の葉の下の意から。
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