コンセプトカフェの略称。特定のコンセプトに合わせて、店員の服装や内装などによって非日常的な世界観を演出したり、飲食以外のサービスも提供することで差別化を図ったカフェの総称。2000年代より全国的に広まったメイドカフェもコンカフェの一種。各店舗のコンセプトは多様化しており、メイドの他にも執事や忍者などのコスプレカフェや、アニメや文学などの世界観を再現したりするコラボカフェ、犬猫や猛禽類などと触れ合ったりする動物カフェなどがある。
近年、コロナ禍で増加した空き店舗などにコンカフェの出店が増え、昼営業のカフェだけでなく、夜間にバーの形態で営業する店舗も増えてきた。風俗営業の届け出をしていないコンカフェでは、利用年齢の制限はなく、深夜営業許可をとれば深夜も営業できるが、風俗営業法(風営法)の接待にあたるサービスを提供することはできない(※)。風俗営業の届け出をしているコンカフェでは、接待等が認められるが、18歳未満の利用禁止や深夜営業の禁止などの規制が設けられている。
コンカフェの一部店舗では、迷惑防止条例違反などにあたる過度な客引きや、風営法違反あるいは無許可での深夜営業や、未成年者への高額請求などが問題視されている。男性が女性に接客するメンズコンカフェや、メイドカフェなどで無許可の風俗営業法の接待にあたる行為があったとして摘発されたケースもある。
2022年1月には秋葉原の事業者らが「秋葉原コンセプトショップ協会」を設立。優良店などの認証制度を設け、悪質な店は警察へ通報したり、地域のパトロールをするなど、業界の健全化を図っている。
(※)
風営法では、接待を「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなす」ことと定義している。具体的には、店員が客の隣に座ること、店員と客との長時間の会話、カラオケ、ゲーム、スキンシップなどが接待にあたる。接待サービスを提供する場合は、風俗営業の届け出が必要。