SNSや求人サイトなどを利用して「闇バイト」の実行役を募集するなどして、特殊詐欺や強盗といった様々な犯罪を行う、緩やかに結びついた集団のこと。警察庁が2023年7月に名づけ、定義した。SNSでつながり、本名ではなくアカウント名でやりとりするなど、匿名性が高く、構成員も離合集散を繰り返すため流動性が高い。
特殊詐欺や強盗・窃盗の他、ヤミ金融や違法な風俗店の経営、屋根などの修理費用をだまし取るリフォーム詐欺、闇カジノ、違法スカウト、ぼったくりなどに関わっている。資金の一部を暴力団に上納したり、暴力団構成員と共謀して犯罪を行っている場合もある。
緩やかに結びつく集団で明確な組織をもたないため、実態把握が難しく、明確な組織を持つ暴力団に対するような対応が難しい。警察庁は、23年7月にトクリュウの取り締まりを都道府県警に指示。各警察本部に対し、組織犯罪対策と保安・生活安全といった部門を横断した人員配置と専従態勢を求めた。これを受けて、大きな繁華街を抱える12都道府県警でプロジェクトチームが設置されている。