月経が始まる5~7日ほど前から、頭痛やむくみ、便秘、憂うつ感、集中力低下、強烈な眠気など、身体面や精神面に様々な症状が起こることを指します(発症期間には個人差があります)。イライラが続くと悩む人も多いようです。原因としては、女性ホルモンがなんらかのかたちで関係すると言われていますが、まだ明らかにはなっていません。
痛みなどの身体的症状は鎮痛剤などで対処できますが、精神的な症状はピルでも改善が難しいというのが実情です。柴朴湯(さいぼくとう)などの漢方薬で憂うつ感が軽くなる人もいますし、心療内科で症状に合った薬を処方してもらうというのもひとつの方法だと思います。
Q10.生理中のセックスにはどのようなリスクがありますか?
通常、腟内は常在菌によって自浄作用が保たれていますが、月経中はこの常在菌が変化するので、外部から菌が侵入しやすい状態になります。しかも、経血も含めて血液は細菌が繁殖しやすいため、月経中のセックスによって雑菌が入ったときに炎症を起こしやすくなってしまいます。
ほかにも、精液に含まれる物質によって子宮が収縮を起こし、月経痛がひどく感じられることがあります。「月経中は妊娠しない」というのも誤りなので、雑菌の繁殖を防ぐ意味でも、月経中はコンドームを使うのが良いでしょう。
閉経
40〜50歳代で卵巣の機能が低下し、排卵・月経が起こらなくなること。
月経周期
生理周期。月経の初日から、次の生理の前日までの日数を指す。
BMI
体重(kg)を、身長(m)の2乗で割った数値。肥満や痩せなど、体形の目安になる。
子宮内膜
子宮の内側の組織。月経による出血が終わるころから、女性ホルモンの作用によって増殖しはじめて受精卵の着床に備える。着床しなければ次の月経時に経血として排出される。
基礎体温
生命維持のために必要な最小限のエネルギーのみを消費している心身ともに安静な状態、つまり睡眠中の体温のこと。目覚めた後、活動を始める前に計測する。
子宮内膜症
子宮内膜組織が子宮内腔以外の場所で増殖する疾患。
卵巣チョコレート嚢胞
卵巣嚢腫の一つで、正式名称は卵巣子宮内膜症性嚢胞。卵巣の内部で子宮内膜症が発生することで、月経のたびに少量の経血が生まれ、チョコレート状になって溜まる。