一刻千金
(いっこくせんきん )
いっときは千金にも値するという意味。楽しい時間がまたたく間に過ぎ去ってしまうことを惜しんでいう。
『蘇軾(そしょく)―春夜詩』に、「春宵一刻値千金、花有二清香一月有レ陰。歌管楼台声寂叔、鞦韆院落夜沈沈」とある。
〔例〕喜寿などの祝いのパーティーなどの謝辞で、「77歳の私にとっては、おそらく最後の華やいだパーティーでありました。このような楽しいときを過ごさせていただいて、まさに一刻千金にも値するすばらしい時間でありました」というように使う。
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春眠暁を覚えず
(しゅんみんあかつきをおぼえず)
春の夜は暑くもなく寒くもなくて、寝心地が最高であるところから、夜が明けても熟睡してしまい、なかなか目が覚めないことをいう。
〔出〕孟浩然(もうこうぜん)・春暁(しゅんぎょう)
〔会〕「きみ、また遅刻か」「春眠暁を覚えずで、少々遅れました」「今日は風流な言い訳だな」
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現を抜かす
(うつつをぬかす)
ある物事に心を奪われて、正気を失うほど夢中になる。「一度あのバーの女性に歓待されて、彼は現を抜かして通いつめた」
〔類〕血道を上げる/のぼせ上がる
〔語源〕「現」は、(1)(夢に対して)目が覚めていること。また、(死に対して)生きている状態。「夢か現か」 (2)正常な心の状態。正気。本心。「現にかえる」 (3)(多く「夢うつつ」の形で用いられることから誤って)夢とも現実とも区別のつかない状態。夢心地。「現を抜かす」の「現」は(2)の意。
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