一紙半銭
(いっしはんせん)
紙1枚と半文の銭のこと。転じて、ほんの少しばかりのもの。きわめて価値のないもののたとえ。寄進の額が少ないことから使われた言葉。
『平家物語(へいけものがたり)―五・勧進帳』に、「風聞(ほのかにきく)、聚沙為仏塔功徳、忽に仏因を感ず。況哉一紙半銭の宝財においてをや」とある。
〔例〕ごくわずかなものを言い表す場合に、「一紙半銭をむだにしないように」とか、「役所からは一紙半銭の援助もなく、ボランティアの力を借りて行事は進められた」などと使う。
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出雲の神より恵比寿の紙
(いずものかみよりえびすのかみ)
「神」と「紙」の語呂(ごろ)合わせ。縁結びの神である出雲の神様より、裏面に恵比寿の顔が描かれている紙(明治時代の紙幣)のほうがよい。恋愛より金銭のほうがたいせつである、というたとえ。
〔会〕「あんなに好き合っていたのに、社長の息子と結婚するんだって」「やっぱり出雲(いずも)の神より恵比寿(えびす)の紙なんじゃないの」
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手の切れるよう
(てのきれるよう)
紙、とくに紙幣が非常に新しくぴんとしているさまを形容する言葉。「はじめてのボーナスで、手の切れるような1万円札をもらった」
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