阿鼻叫喚
(あびきょうかん)
悲惨な状況におちいって叫び苦しむようす。また、そんな状況になって、救いを求めること。「阿鼻」は、無間(むけん)地獄(じごく)をさし、「叫喚」は、大きな声でわめき叫ぶこと。無間地獄は、仏教でいう八大地獄の一つで、極悪の罪人が送られるところ。無間というのは、苦しみを間断なく受けて、ひとときも楽がないこと。
〔例〕非常にむごたらしいようすで、地獄さながらの状態を表すのに、「阿鼻叫喚の巷」という言葉を使って、「折からの強風にあおられて、人家の密集する駅前で発生した火事は、あっという間に十数軒の商店などを焼き尽くし、あたり一帯は阿鼻叫喚の巷と化した」などという。
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鼻薬を嗅がせる
(はなぐすりをかがせる)
わずかな便宜を図ってもらうために、少額の賄賂(わいろ)を贈ることをいう。
〔類〕袖(そで)の下/鼻薬を飼う
〔出〕洒落本(しゃれぼん)・根柄異軒之伝(ねがらいけんのでん)
〔会〕「今回の選挙、よく山下さんが当選したな」「そのことなんだが、山下さん、ある団体に鼻薬を嗅(か)がせたってもっぱらのうわさだよ」
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酸鼻を極める
(さんびをきわめる)
目を背けるほどむごたらしく痛ましい。「飛行機の墜落現場は遺体が散乱して酸鼻を極める光景であった」
〔語源〕「酸鼻」は、もと、鼻につんときて涙が出る意。
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