常山蛇勢
(じょうざんのだせい)
常山(恒山)にいた双頭の蛇は首を打つと尾が代わりとなって戦い、尾が打たれれば首が代わりとなり、胴が打たれれば首や尾が代わりとなって戦ったという故事から、前後左右のいずれの陣営もが互いに連絡をとりあって攻防に備える戦法をいう。転じて、文章の首尾が上手に呼応し組み立てられていること。
『晋書(しんじょ)―桓温伝』に、「初諸葛亮造二八陣図于魚復平沙之上一、塁レ石為二八行一、相去三丈、温見レ之謂、此常山蛇勢也」とある。
〔例〕「今度の代表質問は手厳しいものになりそうだが、常山蛇勢で万全を期して臨むつもりである」などと使ったりする。
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蛇の道は蛇
(じゃのみちはへび)
同じ仲間のやったことならば、他人には分からなくても、その仲間たちにはすぐに分かるというたとえ。同類の者はその社会のことなら、何事にも通じていることをいう。
〔類〕蛇の心は蛇が知る/商売は道によって賢し
〔出〕御伽草子(おとぎぞうし)・鴉鷺合戦物語(あろがっせんものがたり)
〔会〕「あなた、バスケットボールの選手やってたことない」「ええ。中学、高校と」「私もよ。蛇(じゃ)の道は蛇(へび)ね。あなたの足運び見て、もしかしたらって思ったの」
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とぐろを巻く
(とぐろをまく)
(1)数人の者が、用もないのにある場所に集まって長時間たむろしている。「海岸通りでは暴走族らしき若者がとぐろを巻いているから気をつけなさい」 (2)ある場所に腰を落ち着けて動かないでいる。「彼の部屋に悪友がいつもとぐろを巻いて遊んでいる」
〔語源〕蛇が体を渦巻き状に巻いている意から。
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