日本で一番高い山、富士山。四季折々に見せる姿の美しさも、昔から愛されてきた魅力だ。その魅力にちなんで、北海道から沖縄まで、それぞれの郷土に、「富士」の名を冠した山がたくさんある。日本列島、津々浦々の、「ふるさと富士」をご紹介しよう。( )内は正式名称。(2007年 イミダス編集部 編)
南部富士(岩手山)
岩手県。高さ2038m。「ふるさとの山に向ひて言うことなし」と石川啄木に歌われた、北上川とともに岩手県を象徴する山。盛岡から見える姿から、南部片富士とも呼ばれる。火口原には天然記念物の高山植物が群生し、広いすそ野の東側には、天然記念物「焼走り溶岩流」、南側には日本最大規模の民間牧場である小岩井牧場、北側には地熱発電でも知られる松川温泉がある。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
加美富士(薬莢山〈やくらいさん〉)
宮城県。高さ553m。県北の大崎平野から望める、柔らかい稜線(りょうせん)が美しい独立峰。山すそ一帯は、国営パイロット事業で開拓が進み、牧草地が広がっている。また、東側には温泉保養センターがあり、温泉・スキー・ゴルフ・ハーブガーデンなど、四季を通じて楽しめる。南側の大滝川には、谷間を縫うように荒々しく流れ落ちる、7段の荒沢の滝がある。
◆その他のミニ知識はこちら!【ふるさとの「富士山」】