日本で一番高い山、富士山。四季折々に見せる姿の美しさも、昔から愛されてきた魅力だ。その魅力にちなんで、北海道から沖縄まで、それぞれの郷土に、「富士」の名を冠した山がたくさんある。日本列島、津々浦々の、「ふるさと富士」をご紹介しよう。( )内は正式名称。(2007年 イミダス編集部 編)
阿哲富士(荒戸山)
岡山県。高さ762m。吉備高原に、鍋を伏せたようなシンプルな姿を見せている、地元では「なべ山」とも呼ばれている山。ふもとには、室町時代の建築様式を伝える荒戸神社があり、樹齢150年の杉並木の参道を通って、本殿わきから山頂へ登れる。山頂は樹木におおわれているが、展望台からは中国山地の山々が広がり、遠く大山も望める。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
石見富士(青野山)
島根県。高さ908m。どこから見ても椀(わん)を伏せたようにすそ野を広げている山で、丸みのある山容から「妹山」とも呼ばれ、親しまれている。森鴎外ゆかりの津和野のシンボルともいうべき山で、津和野城跡からは、正面に石見富士の美しい姿を見ることができる。津和野は、季節により蒸気機関車が山口との間を走るなど、四季を通じて多くの観光客を集めている。
◆その他のミニ知識はこちら!【ふるさとの「富士山」】