日本で一番高い山、富士山。四季折々に見せる姿の美しさも、昔から愛されてきた魅力だ。その魅力にちなんで、北海道から沖縄まで、それぞれの郷土に、「富士」の名を冠した山がたくさんある。日本列島、津々浦々の、「ふるさと富士」をご紹介しよう。( )内は正式名称。(2007年 イミダス編集部 編)
阿波富士(高越山)
徳島県。高さ1132m。吉野川南岸に、ゆったりとすそ野を伸ばしてたたずむ山。山頂近くには、弘法大師も修行したと伝えられる、役ノ行者(えんのぎょうじゃ)開基の高越寺があり、古くから修験道の山として親しまれている。南尾根には、国の天然記念物に指定されているツツジの巨木が群生しており、ハイキングコースが整備されている。
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讃岐富士(飯野山)
香川県。高さ422m。讃岐(さぬき)平野のほぼ中央にある、円錐形の山で、その秀麗な姿は、古来「讃岐にはこれをば富士といひの山朝げの煙たたぬ日もなし」(西行)などと歌われた。山頂には「オジョモ(巨人の意)の足跡」と伝えられる大岩があり、また、讃岐平野の素晴らしい眺望を楽しめる。すそ野には果樹園が広がり、春には桃の花の甘い香りに包まれる。
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