三顧之礼
(さんこのれい)
中国の三国時代に劉備(りゅうび)が諸葛孔明(しょかつこうめい)の庵(いおり)を3度も訪ね、最後には軍師として迎えることに成功したという故事から、転じて、人に対して礼を尽くして物事を頼むことをたとえていう。
〔例〕「それだけの人材をスカウトするとなると、やはり三顧之礼を尽くさなければならないでしょう」とか、「三顧之礼をもって迎え入れられた以上、およばずながら、微力を尽くして、社のために全力を傾注する覚悟です」などと使ったりする。
〔類〕草廬三顧(そうろさんこ)
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礼儀は富足に生ず
(れいぎはふそくにしょうず)
礼儀というものは、暮らしが安定することによって、おのずと出てくるものであることをいう。
〔類〕衣食足りて栄辱を知る/衣食足りて礼節を知る/礼は有に生じ無に廃る
〔出〕潜夫論(せんぷろん)
〔会〕「最近の彼、人が変わったようにいい人になったね」「うん、いいところに就職は決まったし、いい人と結婚したし……」「なるほど、礼儀は富足(ふそく)に生ず、というやつか」「まったく、あやかりたいものだね」
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仁義を切る
(じんぎをきる)
やくざや的屋などの仲間が、(特殊な作法と形式を持った)初対面のあいさつを交わす。転じて、裏でこそこそしないで、きちんと正面から申し入れることにも。「最近は、露天商の人の中には、近所や仲間に仁義を切らないでかってに店を広げる人も多いようだ」「隣の町に支店を出す時は、あちらの同業者にきちんと仁義を切る必要がある」
〔語源〕「切る」は、ここでは、際立った動作をする意で、「白(しら)を切る」「啖呵(たんか)を切る」「見得を切る」などと使う。
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