夜郎自大
(やろうじだい)
中国の貴州の西境にいた部族の「夜郎」が、漢の巨大で広大であることを知らずに、自分たちがもっとも勢力があると自慢して、おごり高ぶっていたということから、愚かな者が自分の力量をわきまえずに、得意になっていばっていることをたとえていう。「自大」は、尊大な態度の意味。「野郎自大」と書くのは誤用。
『史記(しき)―西南夷伝』にある記述から。
〔例〕「おれは東大出だと夜郎自大にいばっている人間ほど、だめな人間はない」とか、「地方は流行遅れだという夜郎自大の東京人が多いが、東京ほど空虚で冷たいところはないよ」などのように使う。
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驕る平家は久しからず
(おごるへいけはひさしからず)
栄華をきわめ、驕った心をもつ者は、長く栄えることはできないというたとえ。
〔類〕驕る平家に二代なし/驕る平家は内より崩る/傲慢(ごうまん)に次ぐは滅亡/満つれば欠ける
〔出〕老子(ろうし)
〔会〕「課長、業界トップの会社が倒産だそうです」「過去の実績にあぐらをかいて技術開発を怠ったせいだ。驕(おご)る平家は久しからず、ということかな」
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笠に着る
(かさにきる)
権勢や地位のある者を頼りにして、大きな態度をとる。また、自分の施した恩徳を相手の弱みとして、威張る。「社長の伯父を笠に着て、業者に命令する彼の態度はこれ以上許せない」「一度金を貸したことを笠に着て、次から次と難題を吹っ掛けてくる」
〔語源〕昔、陣笠をかぶった足軽らが、大名の家来であることをいいことにして、百姓や町人に乱暴狼藉(ろうぜき)を働いたことからとも、風雨をしのぐために笠をかぶる意からともいう。
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