食文化として根源的なところで日本との共通点も多いイタリア料理。有名でも本来の意味や伝来が意外に知られていない用語、ユニークな表現、代表的メニュー、調理法などを中心に、イタリア料理の基本を理解するためのミニキーワード集である。(「イミダス2003年版」掲載・改訂)
イタリアのジャポニカ米
ヨーロッパ第一の米産地イタリアで栽培されるジャポニカ米の品種数は日本を上回るともいわれる。西北部のピエモンテ州やロンバルディア州ではプリーモ・ピアットにパスタ料理でなく、米料理のリゾットが出ることが多いが、米粒に少し芯が残るアルデンテの食感が、日本人の味覚には必ずしも合わないようである。
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パルミジャーノ
プリーモ・ピアットの味付けに用いられる最高級のチーズ「パルミジャーノ・レッジャーノ」は産地・製法が法律で規定されている。パルマ地方の自然条件下で最低12カ月以上、長いものでは2~3年熟成、分割してもわかるように外皮に銘柄の表示が刻印されている。超硬質チーズで英語名パルメザンのほうが通りがよい。
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グラナ
パルミジャーノが産地・製法を法律で規定されたチーズであることから、これとほぼ同様の製法でも産地が違うと同じ名は許されない。グラナもこうしたパルメザンチーズの一種。たとえばグラナ・パダーノなどはほとんど同級の超硬質チーズだが、手ごろな価格のためパスタやリゾット、ニョッキなどの味付けによく使われる。
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セコンド・ピアット
「第二の皿」の意で、フルコースのメインディッシュ。アンティパスト、プリーモ・ピアットの次に出る肉料理や魚料理で、海岸地方では新鮮な魚介類で日本人の味覚に合うものも多い。肉料理では牛や鶏、子羊や子ヤギの肉も多い。調理法もローストや煮込み、ゆで肉と多彩。生料理は魚よりむしろ肉類で多い。
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