食文化として根源的なところで日本との共通点も多いイタリア料理。有名でも本来の意味や伝来が意外に知られていない用語、ユニークな表現、代表的メニュー、調理法などを中心に、イタリア料理の基本を理解するためのミニキーワード集である。(「イミダス2003年版」掲載・改訂)
モッツァレッラ
元来は水牛の乳で作るフレッシュチーズだが、水牛の減少に伴い普通の牛乳も使われる。カード(凝乳)を加熱すると繊維状になり、作りたては延ばしたり丸めたりしやすい。これをパン生地に載せて焼くと、糸を引いてとろける。水牛の乳からのチーズは製造して数時間で味が落ち、産地ナポリ周辺でしか味わえない。
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フリッタータ・マッケローニ
パスタの残り物料理。南イタリアではゆでたパスタが残ると、鶏卵を溶いて塩、胡椒、粉チーズで味付けしたフリッタータ(オムレツ)にする。冷蔵庫で冷やしてもおいしい。形も崩れにくく携行食にもなる。日本での余りご飯と同様に、パスタでも離乳食、病人食、体調不良時などの調理法が確立している。
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ドルチェ
「菓子」の意。デザートの代名詞。フルコース料理の最後はフランス語でデセールdessertといわれることもある。カジュアルなレストランや家庭では果物やその加工品も含まれる。日本で社会現象となったティラミス、おなじみのパンナ・コッタ、ジェラートなども、れっきとしたドルチェ。祭りや来客などには欠かせない。
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