日本で一番高い山、富士山。四季折々に見せる姿の美しさも、昔から愛されてきた魅力だ。その魅力にちなんで、北海道から沖縄まで、それぞれの郷土に、「富士」の名を冠した山がたくさんある。日本列島、津々浦々の、「ふるさと富士」をご紹介しよう。( )内は正式名称。(2007年 イミダス編集部 編)
丹後富士(建部山)
京都府。高さ316m。日本海に面した舞鶴湾西岸に、美しい台形の稜線(りょうせん)を描いている山。古くから若狭・丹後を治める要衝の地で、足利氏一族の一色氏の本城があったと伝えられる。明治時代に作られた砲台跡が残る山頂からは、リアス式海岸が美しい舞鶴湾が一望にできる。西のふもとには、森鴎外の「山椒太夫」に登場する、安寿姫をまつった安寿姫塚がある。
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大和富士(額井岳〈ぬかいだけ〉)
奈良県。高さ813m。奈良県北部、室生赤目青山国定公園にある、ピラミッド型の姿を見せる山。南のふもとには東海道自然歩道が東西に通じ、山部赤人の墓・戒律道場として栄えた戒長寺・室生ダムなどがあり、四季を通じて多くのハイカーが訪れる。また、北西のふもとにはスズランの群落がある。
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