日本で一番高い山、富士山。四季折々に見せる姿の美しさも、昔から愛されてきた魅力だ。その魅力にちなんで、北海道から沖縄まで、それぞれの郷土に、「富士」の名を冠した山がたくさんある。日本列島、津々浦々の、「ふるさと富士」をご紹介しよう。( )内は正式名称。(2007年 イミダス編集部 編)
阿寒富士
北海道。高さ1476m。雌阿寒岳の南側に寄り添うようにあり、円錐形の美しい山容は、まさに「ミニ富士」の名に恥じない。山すそは原生林におおわれ、山腹には高山植物が咲き乱れている。雌阿寒岳の西のふもとには、緑と青の濃淡が美しさを見せる「阿寒の瞳」ことオンネトー湖があり、湖畔から仰ぎ見る阿寒富士と雌阿寒岳の姿は、一幅の絵を見るようである。
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蝦夷富士(羊蹄山〈ようていざん〉)
北海道。高さ1898m。蝦夷(えぞ)富士は、静岡の富士山と同じ、円錐形の山容をした独立峰で、すそ野は1村4町に広がり、どこからもその美しい姿が望める。有史以来、噴火の記録はないが、山頂には直径700m・深さ200mの、大釜と呼ばれる火口がある。また、学術的に貴重な植生を示し、群生する約260種の高山植物は、天然記念物に指定されている。
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