亀毛兎角
(きもうとかく)
亀の甲羅に毛が生えることと、兎(うさぎ)に角があるという意味から、存在しないもののたとえ。実在するはずのないことのたとえ。「亀毛」だけでも同じ意味で使う。
『首楞厳経(しゅりょうごんぎょう)―一』に、「無則同二於亀毛兎角一」とある。
〔例〕「湖に怪獣のようなものがあらわれたなどというが、あんなものは観光客集めのための亀毛兎角のつくり話だと思うよ」とか、「月に人間が行ってくるなんて、昔の人が聞いたら、亀毛兎角の夢物語と一笑に付せられたことだろう」などと使ったりする。
〔類〕兎角亀毛(とかくきもう)
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兎の毛で突いた程
(うのけでついたほど)
(細くて柔らかい兎(うさぎ)の毛の先で突いた程度だから) きわめて軽微な、ほんのちょっとしたという形容句。
〔類〕兎の毛の先粟(あわ)の核(さね)ほど
〔出〕浄瑠璃(じょうるり)・平仮名盛衰記(ひらがなせいすいき)
〔会〕「どうだ、おれのこの正眼の構えは、兎(う)の毛で突いた程の隙(すき)もないだろう」「あなた、やめてくださいな。いい年して庭でチャンバラごっこするのは」
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ごたごたする
(ごたごたする)
物事が、秩序なく混乱しているさま。また、もめ事が起こっているさま。「父の突然の死で家の中がごたごたしていますので、今はそのお話はご遠慮ください」
〔語源〕「ごたごた」は、鎌倉時代に来日した宋(そう)の禅僧、兀庵(ごったん)の名からという。兀庵の話が理屈っぽく複雑であったので、話の筋道がたどれなくなることを「ごったんごったんする」といい、これが転訛(てんか)したもの。
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