日本で一番高い山、富士山。四季折々に見せる姿の美しさも、昔から愛されてきた魅力だ。その魅力にちなんで、北海道から沖縄まで、それぞれの郷土に、「富士」の名を冠した山がたくさんある。日本列島、津々浦々の、「ふるさと富士」をご紹介しよう。( )内は正式名称。(2007年 イミダス編集部 編)
大野富士(荒島岳)
福井県。高さ1523m。大野盆地の東にそびえる、古くから信仰の山とあがめられてきた独立峰。中腹あたりからは、ブナの原生林やダケカンバなどが見られ、山頂は360度の眺望が広がり、北アルプスや白山が一望にできる。北東のすそ野には九頭竜川が流れ、深い渓谷の九頭竜峡を作り、九頭竜ダムとともに観光地となっている。
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近江富士(三上山)
滋賀県。高さ432m。琵琶湖の南東湖畔に、なだらかな美しい稜線(りょうせん)を描いている山。ふもとの御上神社の神体山で、藤原秀郷(俵藤太)の百足(ムカデ)退治伝説にちなみ、「百足山」とも呼ばれる。約40分で登れる山頂からは、緑豊かな野洲平野、琵琶湖、比良山系に沈む真っ赤な夕日などの展望が美しい。「千早ふる みかみの山の…」など、歌枕としても知られる。
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