風林火山
(ふうりんかざん)
『孫子(そんし)―軍爭』の中にある言葉を、武田信玄が軍旗に書き、その文字を略したもの。「疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山」の略称。なにごとをするにも、時機や情勢に応じて、すばやく行動し、また、じっと状況の推移を見守る態度をいう。
〔例〕「企業のトップにいる者は、常に風林火山の心を忘れてはいけない」とか、「わが社の社長は、山梨県の出身だから、信玄を思わせるような統率力と行動力がある。風林火山の考えに徹しているんだね」などと使う。
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勝って兜の緒を締めよ
(かってかぶとのおをしめよ)
戦いに勝ったからといって油断してはいけない。いつ再び敵が現れないとも限らないのだから、兜の緒もきちんと締めておけ。成功したからといって、気を許してはならぬことをいう。
〔類〕敵に勝ちて愈々戒む
〔出〕大久保忠教(おおくぼただたか)・三河物語(みかわものがたり)
〔会〕「先輩、今年も県大会で優勝したことですし、ここらでぱっと」「いや、油断しちゃいかん。勝って兜(かぶと)の緒を締めよ。今日も明日も練習、練習だ」
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火蓋を切る
(ひぶたをきる)
行動を開始する。とくに、戦い・試合・競争などを開始する。「火蓋を切って落とす」ともいう。「ビールの最需要期を迎えて、同業各社は宣伝合戦の火蓋を切った」
〔語源〕火蓋(火縄銃の火皿を覆うふた)を開いて点火の用意をする意から。
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