高材疾足
(こうざいしっそく)
才能にすぐれ、手腕にもすぐれていること。また、そのような人。「高材」は、すぐれた才能をもつ人。「疾足」は、足がすばやいこと。「高才疾足」とも書く。
『史記(しき)―淮陰侯伝』に、「秦失二其鹿一、天下共逐レ之、於レ是高材疾足者先得レ焉」とある。
〔例〕「B社から引き抜いた鈴木くんは、まさに高材疾足の人材といえる。仕事ははやくて正確だし、機転はきくし、しかも、彼が入社して以来、古参の社員も刺激されて、わが社の業績は大幅に伸びた」などと使う。
〔類〕高材逸足(こうざいいっそく)
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死せる孔明生ける仲達を走らす
(しせるこうめいいけるちゅうたつをはしらす)
優れた人物は死んでも生前の威風を備えていて、生きている者を恐れさせるというたとえ。中国の三国時代、蜀(しょく)の諸葛孔明(しょかつこうめい)は五丈原で魏(ぎ)の司馬仲達と対陣しているときに病死したが、これを聞いた魏の軍勢は即座に追撃を開始した。ところが蜀軍は反撃の構えをとったため、孔明の死は謀略ではないかと恐れ、魏軍は退却したという故事にもとづく。
〔出〕蜀志(しょくし)
〔会〕「先代の社長だったらどうするだろうと、いまだに重役たちは考えて動くんだそうです」「死せる孔明生ける仲達を走らすというやつですね」「まあ、先代がいかに大人物で手腕家だったかという証拠でしょう」
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裸足で逃げる
(はだしでにげる)
ある分野で非常に優れているさまをたとえていう言葉。「彼の料理の腕は趣味どころではなく、板前も裸足で逃げるほどの味を出しますよ」
〔語源〕その道の専門家でさえ、かなわないとみて、履くものも履かないで裸足のまま逃げる意から。「玄人裸足」は、(玄人が裸足で逃げ出すほどであるの意から)専門家が恥ずかしくなるほど、素人の技芸などが優れていること。
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