臥薪嘗胆
(がしんしょうたん)
中国の春秋時代の呉王夫差(ふさ)は、父親を殺された恨みから、薪(たきぎ)の上に寝てわが身を痛めつけて、その恨みを忘れまいとし、やがて、仇敵の越王勾践(こうせん)を降伏させた。一方、夫差に敗れた勾践は、にがい胆(きも)をなめては敗北の恨みを忘れず、ついには夫差を破ることができたという故事から、仇をうったり目的を達したりするためには、あらゆる苦難に耐え苦労をすることをたとえていう。
『史記(しき)―越世記』や『呉越春秋(ごえつしゅんじゅう)』などに記されている故事による。
〔例〕「合併の憂き目にあい、支店長の座を追われたが、臥薪嘗胆の努力の結果、返り咲くことができた」とか、「大型店が進出してきたため閉店することになったが、臥薪嘗胆、修業をしなおして、技術を売りものにできる店として再起するつもりだ」などのように使う。
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遅かりし由良之助
(おそかりしゆらのすけ)
待ちかねていた場合や、もう少し早ければ間に合ったときなどに使われる。歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」では、塩谷判官(浅野長矩(ながのり))が腹に短刀を突き立てた直後に大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)(大石内蔵助(くらのすけ))が赤穂から到着するが、このときの台詞(せりふ)から出た言葉。
〔類〕後の祭り
〔会〕「お母さん、さっきお客さんが持ってきたケーキは」「あら、遅かりし由良之助(ゆらのすけ)。いま、みんなで食べたところなの」
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目の敵にする
(めのかたきにする)
何かにつけ、恨みに思って敵視する。事ごとにひどく憎む。「息子は隣の猫を目の敵にして追い掛け回してばかりいる」
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