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FIRE

イミダス編集部

「Financial Independence, Retire Early」の略で、「経済的自立と早期リタイア」を意味する。働いて得る収入に頼らなくても生活できるだけの資産を築き、定年を待たずに仕事を退くという考え方。単に早期退職して貯蓄を取り崩すのではなく、退職後も資産運用を続け、その収益を生活費に充てるという特徴がある。

「FIRE」につながる考え方は、1992年にアメリカで出版された、ヴィッキー・ロビンとジョー・ドミンゲスの共著『Your Money or Your Life』(邦題『お金か人生か――給料がなくても豊かになれる9ステップ)』ダイヤモンド社、2021年)にある。同書では、自分の時間や労力と引き換えに得るものとしてお金を捉え、何にお金を使うかは、何に自分の時間を使うかということでもあると主張する。

 こうした考え方は、2010年代に入ると、アメリカの個人投資家のブログやネット上のコミュニティを通じて広がり始めた。特に、ミレニアル世代を中心に支持され、過剰な消費や、人生の多くを仕事に費やす生き方を見直す動きとしても注目を集めた。

 現在、FIREの実践方法は一様ではない。支出を抑え、投資収益を主な収入源としながら完全リタイアを目指す場合もあれば、フリーランスや個人事業主として好きな仕事や副業を続ける「サイドFIRE」や、パートタイム等で企業に雇用されながら生活する「バリスタFIRE」といった派生したスタイルもある。

 日本では、コロナ禍を経て働き方やライフスタイルが変化する中、FIREへの関心が高まった。一方で、その実現には高いハードルもある。

 合同会社WOZが2026年に実施した「『FIRE達成のための目標金額と資産形成の実態』に関する調査」(投資を行いながらFIREやサイドFIREを目指す20~40代の会社員1005人を対象とした)によると、目標資産額は「1億円~2億円未満」が31.0%で最も多く、現在の貯蓄・運用ペースからFIRE達成まで「10年以上」かかると見込む人は約7割にのぼった。また、約6割が資産形成のために支出を抑えることで、「現在の生活の満足度が下がっていると感じたことがある」と回答した。

 なお、同調査では、FIRE達成後も何らかの形で「働き続けたい」と回答した人が約半数にのぼった。その理由としては、「社会との繋がり・居場所を維持したい」が最も多く、「物価高や資産減少に不安がある」が続いた。

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