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「47歳、女」が実感するこの国のエイジズムと「若さ」の搾取

雨宮処凛(作家、活動家)

 もちろん、重要な情報だと思うのだが、40代=更年期というのもステレオタイプすぎないだろうか。

 なぜなら「40代、50代でめちゃくちゃ充実したセックスライフを送ってます」という人もいるはずで、そんなテーマにだって需要はありそうだ。

 それだけではない。人生100年時代というなら、「90歳からの恋愛・セックス」なんかにもみんな興味があるはずだ。文字通り人生最後の恋なのだから盛り上がるに決まってるし、自分に資産があれば「相続」という問題も絡んでくる。が、相手も高齢であれば、どちらが先に天に召されるかはわからない。そうなったら思い切り年下の人と付き合って資産を残すのがいいのか。しかし、それだと保険金殺人なんかが起こりそうだ。「保険金殺人をしない年下恋人の見つけ方」なんて情報にも需要がありそうではないか。

 それなのに、90代を対象としたマーケットには介護用品くらいしかない。

 なんだかそれって勿体ない。40代後半女性が更年期一色ではないように、90代だっていろんな欲望やニーズがあるはずだ。これほど「多様性」と言われる時代なのに、年齢による決めつけは人生を貧しくさせている。

 最近、ルッキズム(外見至上主義)という言葉は知られるようになり、問題視されるようにもなってきた。しかし、年齢による偏見や差別を意味する「エイジズム」はまだそれほど問題視されていないように感じる。このあたりは今後、どうなっていくだろう。

 さて、あと3年で私は50歳だ。半世紀記念として、「もうその年だからめでたくない」なんて言葉を蹴散らすよう、盛大に祝いたいと思っている。

 世の中には、きんさんぎんさんみたいに100歳でブレイクしてCDまで出した人だっている(わからない人は、昭和生まれに聞いてみよう)。

 そう思うと、なんだかいろいろ楽しみになる思いもありつつ、「人生、長い……」とため息も込み上げるし、老後のお金が急に心配にもなってくる。

著者情報

作家、活動家

雨宮処凛

あまみや かりん

1975年、北海道生まれ。作家、活動家。反貧困ネットワーク世話人。バンギャル、右翼活動家を経て、2000年に自伝的エッセー『生き地獄天国』でデビュー。自身の経験から、若者の生きづらさについて著作を発表する傍ら、イラクや北朝鮮へ渡航を重ねる。その後、格差や貧困問題について取材、執筆、運動を続ける。『生きさせろ! 難民化する若者たち』でJCJ賞受賞。著書に『一億総貧困時代』『「女子」という呪い』など多数。

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