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いまクラフトビールがアツい!

大手メーカーのビールにはない魅力がいっぱい

田中徹((株)ステディワークス代表取締役)

(構成・文/本間公子)

 クラフトビールの人気上昇にともなって、ビアパブやビアバーなどクラフトビールが飲める店も各地で続々とオープンしています。
 私が東京・虎ノ門に「クラフトビアマーケット」をオープンしたのは2011年。ビール好きの間で、クラフトビールという言葉が浸透し始めたころでした。クラフトビールを気軽に楽しんでもらい、一人でも多くの人にクラフトビールを知ってほしいという想いから、常時30種類のクラフトビールを日替わりで用意して、価格もグラス480円、1パイント(473ミリリットル)780円と均一に設定。都内5店舗でこれまでに扱ってきたクラフトビールはおそらく3000銘柄を超えるでしょう。
 最近のクラフトビール専門店の特徴は、職人が丁寧に造ったビールをベストな状態で提供することはもちろん、料理にも力を入れていることです。少し前まで、ビアパブの料理というとフィッシュ&チップスが定番でしたが、それだけでは客層の幅は広がりません。アメリカのパブでは、「このビールにはこの料理」というふうにワインのように食事と合わせて飲むスタイルを提案したことで、クラフトビールが普及したという面もあります。
 また、造りたてのフレッシュなビールを味わうなら、「ブルーパブ」がおすすめです。ブルーパブとは、店内で醸造したビールを提供するパブやレストランのこと。そこでしか飲めない銘柄が中心なので、足を運ぶ価値は十分にあるでしょう。東京・浅草にある「カンピオンエール浅草」や、神奈川県逗子市の「ヨロッコビール」など、その数は着実に増えつつあります。
 全国各地で開催されているビアフェスティバルも見逃せません。会場には複数のブルワリーが一堂に会するため、気軽に飲み比べができるほか、普段は飲めない限定銘柄に出合えるチャンスもあります。また、ブースによっては、ブルワリーの醸造長が常駐してビールを注いでくれることもあるので、ビール造りのこだわりや銘柄に寄せる想いなどを直接聞くことができるのも魅力です。
 このほか、クラフトビールとロックフェスティバルを同時に楽しんでもらえる場をつくろうと、昨年から「CRAFTROCK FESTIVAL」という野外音楽フェスティバルを我々の主催で始めました。今年も5月30日に昨年と同じ東京の晴海で開催する予定です。
 クラフトビールの品質は年々向上し、飲む人の裾野も確実に広がっています。近ごろは、海外のブルワリーでビール造りを学んだ外国人醸造家が日本に移住してクラフトビール造りを始めるといった動きもあります。現在のクラフトビールブームが酒文化の一つとしてしっかりと根付いてくれることを期待しています。

著者情報

(株)ステディワークス代表取締役

田中徹

たなか とおる

1980年、東京都生まれ。日本大学卒業後、外食企業を経て2010年に(株)ステディワークスを設立。2011年にCRAFT BEER MARKET(クラフトビアマーケット)虎ノ門店をオープンしたのを皮切りに、12年に神保町店、13年に淡路町店、14年に三越前店、高円寺店と5店舗まで拡大、クラフトビールブームの一翼を担っている。

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