imidas - 情報・知識&オピニオン

特集

「1995」再考

『終わりなき日常を生きろ』

「1995」座談会をより理解する用語集

イミダス編

 社会学者の宮台真司が1995年7月に筑摩書房から刊行した本のタイトル。副題に「オウム完全克服マニュアル」とあるように、地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教に多くの若者が入信していたことをどう受け止めるかという問いへの回答として書かれ、当時、大きな反響を呼んだ。彼は、その前年に著書『制服少女たちの選択』(講談社)で、制服や下着を売り、「援助交際」と呼ばれる売春を行う少女たちを新しい都市環境への適応として肯定して、すでに話題の人となっていた。
 宮台は、革命も破滅もない「終わらない日常」に耐えかねて「良心的でありたい」「輝きたい」とする人々が起こしたのがサリン事件だったとして、「終わりなき日常」を受け入れて、「まったりと生きる」ことを勧める。
「『終わらない日常』を生きるとは、スッキリしない世界を生きることだ。何が良いのか悪いのか自明でない世界を生きることだ」
「『永久に輝きを失った世界』のなかで、『将来にわたって輝くことのありえない自分』を抱えながら、そこそこ腐らずに『まったりと』生きていくこと。そんなふうに生きられる知恵を見つけることこそが、必要なのではないか」
 この本の刊行後、「終わらない日常」や「まったり革命」といった言葉が一世を風靡した。

著者情報

イミダス編

いみだすへん

関連記事