imidas - 情報・知識&オピニオン

特集

「1995」再考

『リバーズ・エッジ』

「1995」座談会をより理解する用語集

イミダス編

 1990年代を代表する漫画家の一人である岡崎京子が94年に発表した代表作で、荒廃した風景のなか、それぞれの痛みを抱える若者たちの姿を描く作品。
「あたし達の住んでいる街には/河が流れていて/それはもう河口にほど近く/広くゆっくりとよどみ、臭い」という一文で始まり、「平坦な戦場で僕らが生き延びること」(ノート あとがきにかえて)という言葉で締められる。登場人物は、主人公の若草ハルナ、ゲイでいじめられっ子の山田、モデルで拒食症の吉川こずえ、暴力的な観音崎など。物語は、山田がハルナに彼の「秘密の宝物」を見せるところから動きだす。それは河原に朽ち果てた誰かの死体だった。
 岡崎は1963年、東京・下北沢の理髪店の娘として生まれた。85年に21歳で『バージン』(白夜書房)でデビュー。以後、『ジオラマボーイ★パノラマガール』(マガジンハウス)、『pink』(同)、『東京ガールズブラボー』(JICC出版局)などで人気となった。1993年から94年にかけて連載され、94年に宝島社から出版された『リバーズ・エッジ』は、それまでとは異なるシリアスなテイストと、その文学性が注目された。
 しかし、続く「へルタースケルター」を連載中の1996年5月に交通事故に遭い、休筆を余儀なくされる。
 2003年に『ヘルタースケルター』が単行本化されると、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞と手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞。同作品は、2012年に蜷川実花監督が同名で映画化している。
『リバーズ・エッジ』も、2018年に行定勲監督によって同名で映画化された。ハルナ役に二階堂ふみ、山田役に吉沢亮など。同作は、ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した。

著者情報

イミダス編

いみだすへん

関連記事