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連載

イミダスの本

『おクジラさま ふたつの正義の物語』

佐々木芽生(映画監督・プロデューサー)

【書誌情報】

『おクジラさま ふたつの正義の物語』
佐々木芽生/著
発行=集英社
定価=本体1,700円+税
四六判ハードカバー 288ページ
ISBN978-4-08-781608-2
2017年8月25日(金)発売


【内容紹介】

映画では描き切れなかった”もうひとつ”の『おクジラさま』

大ヒット映画『ハーブ&ドロシー』の佐々木芽生監督が、最新映画『おクジラさま』の公開と同時に書き下ろした、初のノンフィクション作品。

映画『ザ・コーヴ』以降、和歌山県の小さな漁師町太地に押し寄せたクジラを巡る大きな衝突を、7年の長期取材を経て描く。

なぜ日本は、クジラやイルカのことで世界の非難を浴びるのか? その答えを探すために何年も和歌山県の小さな漁師町太地に通い、現地の漁師や外国人活動家への取材を重ねていく。グローバルとローカルな価値観が衝突する現場、太地町を取材する中で、ある時著者自身も捕鯨反対派からの攻撃にさらされる。

問題は、捕鯨やイルカ漁に賛成か、反対かではない。なぜ動物を巡って対立し、憎しみ合うのか。映画では描き切れなった取材過程や歴史的な背景を綴る中で、「捕鯨を守りたい日本人」と「それを許さない外国人」という単純な二項対立を越えた多様な視点が浮かび上がる。

どうすれば私たちはわかり合えるのか――。


【本書の目次】

プロローグ

第一章 太地町、衝突の現場
◆ 太地の祖先たち
◆ 銛突きの子孫、北教育長との対話
◆ 初めての撮影
◆ 『ザ・コーヴ』公開後の太地町

第二章 交わらない対話と議論
◆ 不毛な国際会議
◆ 最初で最後の対話集会

第三章 四年後
◆ 撮影再開
◆ ケネディ大使つぶやく
◆ 淵に立たされた南極海調査捕鯨
◆ 再び閉ざされた扉
◆ 初めてイルカを食べる
◆ 希望の芽

第四章 人と動物の関係
◆ 動物の賢さ
◆ 人間中心主義の原点
◆ 残酷とは
◆ 追い込み漁の船に乗る
◆ 中国玉林の犬肉祭

第五章 クジラと水銀の不思議
◆ クジラを食べなくなった子どもたち
◆ 内部告発
◆ 水俣病の再来?
◆ 水銀という不思議な物質

第六章 感情が世界を動かす
◆ メディアの役割
◆ グリーンピースという媒体
◆ 情報の偏りと公平性
◆ ポール・ワトソンからの攻撃

第七章 「もうひとつ」の視点
◆ イルカ漁反対の日本人
◆ 対立を助長する構図
◆ 元イルカ漁師のもうひとつの選択

第八章 排除の先にあるもの
◆ リック・オバリー逮捕
◆ 太地最後の日

エピローグ
あとがき
主な参考文献

著者情報

映画監督・プロデューサー

佐々木芽生

ささき めぐみ

北海道札幌市生まれ。1987年よりニューヨーク在住。フリーのジャーナリストを経て、1992年よりNHKアメリカ総局勤務。『おはよう日本』にてニューヨーク経済情報キャスター、世界各国から身近な話題を伝える『ワールド・ナウ』NY担当レポーター。その後独立して、NHKスペシャル、クローズアップ現代、TBS報道特集など、テレビの報道番組の取材、制作に携わる。2008年、ささやかな収入で世界屈指のアートコレクションを築いたNYの公務員夫妻を描く、初の監督作品『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』を完成。世界30を超える映画祭に正式招待され、米シルバードックスドキュメンタリー映画祭、ハンプトン国際映画祭などで、最優秀ドキュメンタリー賞、観客賞など多数受賞。NY、東京でロング・ランを記録した他、全米60都市、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどで公開される。2013年、続編にあたる『ハーブ&ドロシー2 ふたりからの贈りもの』を発表。1作目とともに、現在も世界各国の劇場、美術館、アートフェアで上映が続いている。2014年、NHK WORLDにて、日本の美術を紹介する英語番組ART TIME-TRAVELERナビゲーター。2016年、3作目にあたる長編ドキュメンタリー映画『おクジラさま ふたつの正義の物語』を完成。本作は2015年TOKYO DOCSにて最優秀企画賞受賞、2016年釜山国際映画祭コンペティション部門に正式招待された他、ロードアイランド国際映画祭、トロント・リールアジアン国際映画祭で最優秀作品賞受賞。日本では、2017年に全国で劇場公開された。同年8月、初めての書き下ろしノンフィクション作品『おクジラさま ふたつの正義の物語』(集英社)が出版され、科学ジャーナリスト賞2018受賞。

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