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政治・経済

ボクが新政党「0党」で実現したいコト

政治的権利がゼロの世代が未来をつくる!

青木大和(任意学生組織「僕らの一歩が日本を変える。」代表)

 若い世代の政治離れが問題視されて久しい。そんななか、10代の政治意識の向上を目指す任意学生組織「僕らの一歩が日本を変える。」を高校時代に立ち上げ、さまざまな活動を行ってきた青木大和氏。その彼がこの2014年4月、25歳以下で構成する政治団体・0党を新たに立ち上げるという。新党・0党とはどういった組織で、どういったことを目指しているのか。経緯と将来への展望を聞いた

10代で政治に目覚めたワケ

「僕らの一歩が日本を変える。」(以下、僕1〈ぼくいち〉)は、若い人たちに政治に触れることができる場所が作れないかと思って、高校生のときに立ち上げた組織です。政治とか政策とか、具体的なことにはよらず、中立の立場で、自分たちの生活が政治と密着していることをもっと広く知ってもらいたかったんです。
 僕自身、中学生時代は、特に政治に興味があったわけではありません。それどころか、勉強ができるわけでもスポーツの才能があるわけでもない、コンプレックスの塊のような人間でした。まわりはスポーツで日本代表の子とか俳優の子とか、一芸に秀でた子ばかりで、みんな、めっちゃ輝いていました。なにもない自分が息苦しくて嫌でした。なんとかして自分を変えたかった。自分を変えるには日本から逃げるしかないと思って、15歳のとき、1年間休学してアメリカに留学したんです。旅出た日は2009年8月、奇しくも衆議院議員総選挙で民主党が自由民主党から政権交代を果たした日でした。
 アメリカに渡ると、向こうでは前年の08年11月、初の黒人大統領バラク・オバマが誕生していました。そして、同世代の若い子たちが普通に政治について語り、活動していることに大きなショックを受けました。そうした環境に投げ込まれて右往左往しながら、政治に関する意識を学んだのです。
 帰国後、もっと政治にかかわりたくて、本や新聞を読みあさって関心のある記事などのスクラップブックを作ったり、当時、日本でブームだった政治塾に参加したりもしました。唯一、未成年でも参加できた、現名古屋市長の河村たかしさんの政治塾です。政治塾に若い子が参加しているということで、メディアにもたくさん取り上げられました。かなり天狗になっていたと思います、親友から「おまえ、すっげーがんばってるけど、そのすごさがわからない」と言われてすごいショックで。ああ、ひとりでやっていても意味はないんだ、とそのとき思ったんです。これをきっかけに、仲間といっしょに立ち上げたのが僕1です。

中立的な「僕1」から政策を打ち出す「0党」へ

 僕1では、国会議事堂で高校生100人と国会議員が意見交換するイベントを仕掛けたり、全国を回って10代の若い子たちからアンケートをとったり、模擬選挙を行ったりもしています。2012年4月の立ち上げから2年が経ち、地方にもだいぶ広がってきました。ニーズはありますし、バトンタッチする世代も育ってきました。もともと、特定の政党に依存する組織ではないですし、今後も政治的中立を保って草の根的な活動を続けていきながら、僕1としての名前をさらに広げていく必要があります。
 そうしたなかで、僕もこの春に20歳になりますが、自分自身で考えていることや、政治的にやりたいことをもっと具体的に表に出していきたいと思いはじめました。僕1は、自分の政治的な意見を出す場ではないですから。
 そういうときに、デジタルクリエイターとして活躍している1歳年下のTehuくんと知り合いました。彼といろいろ話をしているうちに、いっしょに考えていこうということになり、4月に向けて新党を立ち上げる準備を開始しました。実際には僕が動き、頭の切れる彼には、政策のアドバイスをもらったり、裏方での仕掛けなどの面で協力してもらっています。僕が表で、彼が裏でという形になります。
 僕たちが立ち上げようとしているのは、25歳以下、つまり年齢によっては選挙権や被選挙権を持たない若い世代を中心にした組織です。日本国民ではあるけれど、政治に関する権利はゼロ。そういう意味で「0党」と命名しました
 僕らの世代からいまの政治を見たら、自民党も民主党もほぼいっしょ。与党としての経験値があるかないかでうまくいくかどうかが決まっているように見えます。選挙でも、票を獲得するために、どうしても高齢者寄りの政策をアピールすることになる。票を得られない僕らの世代は置き去りです。しかし、この先の日本を考えたとき、70歳の議員がいう日本の未来と、僕ら10代や20代が思う日本の未来には、落差がありすぎます。僕らが考える未来のほうがより悲観的で切実なのです。そういう現在の政治に対して、権利がゼロの若い世代の意見を届けるにはどうしたらいいのか。
 まずは0党として、3本くらいの柱となる政策を打ち出します。若い世代が未来に希望を持てるような政策を提言して、僕らの世代が世の中を変える動きをしていることを知ってもらいたいのです。1年後に統一地方選挙があるのですが、出馬する議員のみなさんの政策を見たり、候補者を公募したりして、0党の公認を出したいと思っています。0党公認の地方議員を100人当選させるのを一番の目標にします。さらに、それを契機に、ネットを中心に若い子世代がバックアップするような議員が登場してくれればいいなと思います。

20年先の未来を見据えて

 こういうふうに話すと、「若者 vs 大人」や「高齢者にモノ申す!」のような対立軸でとらえられることがあるんですが、それは誤解です。政治は、国民の信頼と、長期的なスパンで物事を見られるかどうかが重要だと思います。0党をそうした政党に育てるには、アンダー25の政党であっても、同世代だけで固まっていては意味がありません。
 社会は、横並びの学校とは違います。小さな子どももいれば、おじいちゃん、おばあちゃんもいる。10年先、20年先の日本の未来をどう描いていくかは、上下の世代との縦のつながりを保持しながら協力していく必要があると考えています。お年寄りにも若いころがあった。僕たちだって年をとります。それを世代間で対立するのではなく、この国はみんなのものだよね、みんなで話し合いをして決めていこう、といったことを0党では訴えていきたいと思います。
 0党の立ち上げ時は、25歳以下が条件なので、国会議員が5人以上必要な法人政党にはできません。政治団体か任意団体からのスタートになりますが、はじめからあるべき姿の組織を作るのではなく、いまできるところでの組織作りをしていきます。焦って単発で終わらせることなく、段階をふんでステップアップしていく。まずは、僕たち若い世代がどんどん政治に対して身を乗り出していけるような場にしていけたらいいなと思います。そして、ゆくゆくは法人政党にし、0党から出馬・当選する議員を出していきたいと考えています。
 現在、政策のブラッシュアップやウェブの構築など、4月の立ち上げに向けて準備を進めています。まだ、詳細な政策などについてはここではお話できませんが、準備が整ったらきちんと記者会見を開く予定です。楽しみにしていただければと思います。

著者情報

任意学生組織「僕らの一歩が日本を変える。」代表

青木大和

あおき やまと

1994年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学法学部政治学科在籍。15歳のときに単身アメリカへ留学。政治意識の高いアメリカの若者たちに大きな影響を受け、帰国後、10代と政治の橋渡しをすべく「僕らの一歩が日本を変える。」を創立。高校生と国会議員の討論会や模擬選挙などを実施し、各種メディアでも大きな話題となる。

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