男の不機嫌と「ママ」
雨宮処凛(作家、活動家)
「不機嫌になれば要望が通るし、プライドが保てるし、相手が自分に合わせてくれる。そのため問題と向き合わずに済み、体裁を取り繕うためのコストもかからない――。そういう都合のいいことを経験的に知っているため、『なんかムカつく』『なんか不満』『なんかイライラする』といった“言語化できないネガティブな感情”に陥ったとき、男性は不機嫌になるという便利な手段を多用するのです。これは赤ちゃんが、お腹が空いたときやおむつが汚れているときに泣いて訴えるのと似ています」
そうか、赤ちゃんだったのか。だから「ママ」が必要だったのか。
一部の年輩男性が「ママ」を必要とする一方で、この国では低賃金などの理由から「若者の酒離れ」が進んでいる。特にチャージなどを取られるスナックなんかは敷居が高いだろう。お金がなくて酒離れというのは寂しいことだが、「飲みニケーション」から解放された若い世代がどんな感覚を身につけていくのか。そこは楽しみなところでもある。
次回は8月1日(水)の予定です。