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連載

「あなたは間違ってない」。すべての性暴力被害者への言葉。

雨宮処凛(作家、活動家)

 正面からその問題に向き合えるようになるまで、20年以上かかったことに、愕然とする。同時に、ふと思った。性被害の問題に関わらず、例えば電車内のベビーカーに対する異様な冷たさとか、他者を決して助けない振る舞いがこれほど蔓延してるのって、みんな、誰かに「助けられた」経験がないからなのかもしれないと。「助けられている」現場を見たことがないからかもしれないと。だから、ライターの女性がしている「誰かを助ける行動」って、それを見せていくことって、世界を変えるくらいにすごいことなのかもしれないと。

 4月のフラワーデモの1カ月後、再び東京駅前の行幸通りでデモが開催された。

「あなたは間違ってない」

 またしても、多くの女性たちがスピーチで口にした。

 私は間違ってなかった。勘違い女じゃなかった。

 初めてくらいにそう思えて、そうしたら、ずっと囚われていた何かから解放された気がした。

 

次回は7月3日(水)の予定です。

著者情報

作家、活動家

雨宮処凛

あまみや かりん

1975年、北海道生まれ。反貧困ネットワーク世話人。バンギャ、フリーター、右翼活動家などを経て2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版/ちくま文庫)でデビュー。2006年からは貧困問題に取り組み、『生きさせろ! 難民化する若者たち』(2007年、太田出版/ちくま文庫)は日本ジャーナリスト会議のJCJ賞を受賞。著書に『学校では教えてくれない生活保護』(‎河出書房新社、2023年)、『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書、2024年)など多数。

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