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連載

「あなたは間違ってない」。すべての性暴力被害者への言葉。

雨宮処凛(作家、活動家)

 正面からその問題に向き合えるようになるまで、20年以上かかったことに、愕然とする。同時に、ふと思った。性被害の問題に関わらず、例えば電車内のベビーカーに対する異様な冷たさとか、他者を決して助けない振る舞いがこれほど蔓延してるのって、みんな、誰かに「助けられた」経験がないからなのかもしれないと。「助けられている」現場を見たことがないからかもしれないと。だから、ライターの女性がしている「誰かを助ける行動」って、それを見せていくことって、世界を変えるくらいにすごいことなのかもしれないと。

 4月のフラワーデモの1カ月後、再び東京駅前の行幸通りでデモが開催された。

「あなたは間違ってない」

 またしても、多くの女性たちがスピーチで口にした。

 私は間違ってなかった。勘違い女じゃなかった。

 初めてくらいにそう思えて、そうしたら、ずっと囚われていた何かから解放された気がした。

 

次回は7月3日(水)の予定です。

著者情報

作家、活動家

雨宮処凛

あまみや かりん

1975年、北海道生まれ。作家、活動家。反貧困ネットワーク世話人。バンギャル、右翼活動家を経て、2000年に自伝的エッセー『生き地獄天国』でデビュー。自身の経験から、若者の生きづらさについて著作を発表する傍ら、イラクや北朝鮮へ渡航を重ねる。その後、格差や貧困問題について取材、執筆、運動を続ける。『生きさせろ! 難民化する若者たち』でJCJ賞受賞。著書に『一億総貧困時代』『「女子」という呪い』など多数。

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