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連載

心を曇らせる支援と、笑顔を生む贈りもの

"ここがおかしい"

仁藤夢乃(社会活動家)

 支援される人が、「これは嫌だ」「これはいらない」「それはうざい」と言うことは、悪いことではない。当然の権利である。支援する人が「こういう支援をしたい」と押し付けをしたり、支援が空回りした時に「わがままだ」なとど突き返すのではなく、一緒に何ができるか、何が必要か考えていくことが大切だと思う。対話や関係性の中で、自分にできることが見えていく。
 震災後、宮城にいた頃は「こんなボランティアをしたいから、できる所を紹介してほしい」「学生30人を連れていきたいんだけど、どこからも受け入れられないと言われた。力仕事ではなく、居場所作りや仮設住宅を回るようなことがしたいんだけど」などという問い合わせが、たびたびあった。
 もちろん何かしたいと思っている人や、得意なことのある人が、それを活かして支援に携わろうとするのは大切で有効だと思うが、受け入れる側の負担を考えない人も少なくなかった。
 私は女の子たちと関わる中で、私たちのほうこそ受け入れられていると感じる。私の性格、キャラクター、口調、雰囲気、やり方、忙しさなど……。支援者は、被支援者に受け入れられなければ、活動することができない。ボランティアしている人、することを検討している人にはぜひ、「してやっている」という態度ではなく「受け入れてもらっている」ということへの想像力を働かせてもらえたらと思う。
 この4月末、私は熊本へ行く。震災から1カ月後の宮城では、避難所で生活していた女子中高生たちから、若者向けのサニタリーショーツやシェーバー、化粧水などがほしいという声を聞いた。熊本では、必要とする女の子たちに出会えるかわからないけれど、そういうものを持って行ってみようかと思っている。私も、できることを出会いの中から探したい。

著者情報

社会活動家

仁藤夢乃

にとう ゆめの

1989年生まれ。中高時代に街をさまよう生活を送った経験から、10代女性を支える活動を行っている。これまでに夜の街でのアウトリーチ、シェルターでの保護や宿泊支援、シェアハウスでの住まいの提供といった活動を展開。第30期東京都「青少年問題協議会」委員。厚生労働省「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」構成員を務めた。TBS「サンデーモーニング」にコメンテーターとして出演中。著書に『難民高校生』(英治出版)、『女子高生の裏社会』(光文社新書)。

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