第12回 太田啓子「憲法を考える」
太田啓子(弁護士)
(構成・文/朴順梨)
『憲法カフェ』を模しているとしか思えない会があります。日本会議系の女性団体『日本女性の会』が主催する勉強会の『憲法おしゃべりカフェ』です。小冊子の『女子が集まる憲法おしゃべりカフェ』は、改憲に積極的な日本会議政策委員の百地章・日本大学教授が監修しています。
この本を私も読みましたが、緊急事態条項に関しては、東日本大震災のとき、ガソリン不足のために救急車が出動できなくて震災関連死が生まれたなどというデマを書いていたり(そのような事態は起きていなかったということは国会答弁で確認されました)、憲法24条の規定のために「気軽に破局」できるとか、もうなんだか、事実を踏まえてなかったりそもそも憲法はどういうものかも理解してなさそうだし、これで「憲法の勉強会」だなんて本当にとんでもないと思います。
それなのに、女性をターゲットに敷居を低くやろうなんて、私たちの憲法カフェの真似をしてるのかなと思ってますが、この会のような、市民運動を真似して形にする改憲派のマメさは、ある意味見習いたいですね(苦笑)。彼らは頻繁に役所などに電話やメールをして意思を伝えているようですが、その熱意とマメさだけはリベラル側も見習うべき。だから怒れる女子会も憲法カフェも弁護士に限らず担い手も参加者も増やして、ずっとずっと続けていきたいと思っています」
太田さんが言うように、まずは憲法を「知る」こと。それがスタートであり、どんな憲法が本当に必要なのかがわかれば、「護憲か」「改憲か」の不毛な議論を終わらせることもできるかもしれない。
現行の日本国憲法も自民党憲法改正草案も、ネットで検索すれば容易に見つかる。だから日本に生きる全ての人は、二つの憲法を「読む」「比較する」「考える」手間を惜しんではいけない。それをしてはじめて「九条守れ!」「憲法変えるな!」という言葉に、魂が吹き込まれていくからだ。