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政治・経済

「不都合な真実」から逃げた「第5次エネルギー基本計画」

現実からも民意からも乖離したもの

満田夏花(国際環境NGO FoE Japan理事、事務局長。原子力市民委員会座長代理)

 このように現実を無視した第5次エネルギー基本計画だが、世論からも乖離している。世論調査のたびに、原発に関して否定的な意見が大半を占めている。閣議決定の前日(7月2日)に公表された、基本計画案に対して寄せられた主要パブリックコメントとその対応表を見る限り、論拠を挙げて脱原発の必要性を指摘する多くの意見に対して、基本計画案をコピペしているとしか思えない回答が多々見られる。まさに「馬の耳に念仏」状態だ。
 このようなプロセスは、我が国のエネルギー政策の非民主的性格を表すものだ。基本計画の中では、「信頼の獲得」「信頼関係の構築」などの「信頼」という言葉が繰り返し使われ、また、「一方的に情報を伝えるだけでなく、丁寧な対話や双方向型のコミュニケーションを充実することにより、一層の理解促進を図る」としているが、まったくの空文だ。これが是正されない限り、エネルギー政策に対して、国民の信頼を得ることはできないだろう。

<主な参照資料>
第5次エネルギー基本計画
http://www.meti.go.jp/press/2018/07/20180703001/20180703001-1.pdf
総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 第21回~第27回
http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/
第5次エネルギー基本計画策定に向けたパブリックコメントの結果について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000175672
原子力市民委員会「原発ゼロ社会への道2017」
http://www.ccnejapan.com/?page_id=8000
eシフト「原発とエネルギー問題を考える12の疑問」
http://www.foejapan.org/energy/library/180509.html

著者情報

国際環境NGO FoE Japan理事、事務局長。原子力市民委員会座長代理

満田夏花

みつた かんな

FoE Japanにて脱原発と福島支援、開発金融と環境を担当。一般財団法人地球・人間環境フォーラム主任研究員を経て2009年よりFoE Japanに。3.11東日本大震災以降は、脱原発・持続可能なエネルギー政策の実現に向けた各種活動に従事。http://www.foejapan.org/(外部サイトに接続します)

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