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連載

女が「加害者」になる時代

雨宮処凛(作家、活動家)

 前者の容疑は県の青少年健全育成条例違反、後者は青少年保護育成条例違反で、ズバリ「淫行」だ。また、長野県で35歳の女性が中学生と性的行為におよんで逮捕されたケースでは、「児童買春」で逮捕されている。

 いずれにしても、女で「淫行」「児童買春」で逮捕されるって、最悪のパターンだ。しかも実名報道されている人もいる。このようなことから見えてくるのは、「男性が自らの性を商品化する時代」は、「女性が加害者になる時代」でもあるということだ。

 

 これまで、性犯罪において女性は「被害者」の側にいた。加害者には、ほとんどなりようがなかった。しかし、今はそうではないのだ。それなのに私たちは、「加害者にならないための教育」なんて一切受けていない。小さな頃からどうやったら「被害者にならないか」は教えられているものの、自らの加害性には恐ろしいほど無自覚だ。

 冒頭で、「若い男を買う」なんて、オッサンの模倣だと書いた。しかし、加害者になる可能性まで考えなければならない今の女性たちは、どんどん「オッサン化」を余儀なくされているのかもしれない。自由恋愛だと思ってたら淫行で逮捕された。そんなオッサンを笑う女も同じ理由で逮捕される時代が、今、到来しつつある。

 

次回は2019年2月6日(水)の予定です。

著者情報

作家、活動家

雨宮処凛

あまみや かりん

1975年、北海道生まれ。作家、活動家。反貧困ネットワーク世話人。バンギャル、右翼活動家を経て、2000年に自伝的エッセー『生き地獄天国』でデビュー。自身の経験から、若者の生きづらさについて著作を発表する傍ら、イラクや北朝鮮へ渡航を重ねる。その後、格差や貧困問題について取材、執筆、運動を続ける。『生きさせろ! 難民化する若者たち』でJCJ賞受賞。著書に『一億総貧困時代』『「女子」という呪い』など多数。

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