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猫の看取りから考えた―介護と仕事の両立問題

雨宮処凛(作家、活動家)

 もちろん、そうできない人たちがたくさんいることも知っている。でも、「甘えてる」と言われても、私は甘えたい。そしてみんなにも、甘えてほしい。家族の病気が気になりつつも心を鬼にして仕事に行くしかない人たちにも、妻などにすべてを押し付けていることに罪悪感を抱いている人にも、「社会人失格」という言葉で割り切らなくてはいけないと思い込まされている人にも。そうしてみんなが順繰りに、生まれることや病むこと、老いることに向き合っていれば、「助け合い」はもっと当たり前のものになるはずだ。

 とにかく、生きることに付随する多くを妻や母などの女性に任せきりにしている男性に、私は決して政治を担ってほしくない。そんな男性ばかりが作った制度はちっとも女性に、そして生活者に優しくないからだ。

 仕事と家族の介護で疲れ果てながらもスーパーで明日の食材を買うような、そんな生活者にこそ、政治の世界に身を置いてほしい。

 4月21日投開票の統一地方選挙で、藤野さんは見事当選を果たした。ぜひ、今回の経験を横須賀の市政に生かしてほしいと思う。今年の夏には、参院選がある。ここまで書いてきたようなことを基準に、一票を投じようと思っている。

次回は6月5日(水)の予定です。

著者情報

作家、活動家

雨宮処凛

あまみや かりん

1975年、北海道生まれ。作家、活動家。反貧困ネットワーク世話人。バンギャル、右翼活動家を経て、2000年に自伝的エッセー『生き地獄天国』でデビュー。自身の経験から、若者の生きづらさについて著作を発表する傍ら、イラクや北朝鮮へ渡航を重ねる。その後、格差や貧困問題について取材、執筆、運動を続ける。『生きさせろ! 難民化する若者たち』でJCJ賞受賞。著書に『一億総貧困時代』『「女子」という呪い』など多数。

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