imidas - 情報・知識&オピニオン

連載

「あなたの仕事を尊敬しています」は、「OKサイン」では断じてない

雨宮処凛(作家、活動家)

 顎が外れる勢いで言った。尊敬は一気に吹き飛び、画家は「薄汚い勘違いジジイ」に一瞬で変わった。

 ここで男性の方々に問いたい。

 もしあなたが画家とかを目指していて、たまたま知り合った自分の祖母くらいの画家の女性の個展に行ったら後日、「友人たちから冷やかされちゃった」なんて浮かれた手紙が届いたら。「何言ってんだこのババア」って思うでしょ? そういうことなのだ。それなのに、勘違いしたまま暴走する人が一部いる。私の場合は手紙だけで終わったが、もし職場にこんな勘違い男がいたらと思うとゾッとする。しかも、それがどうしても続けたい仕事で、相手がその世界で莫大な力を持つ人間だったら。

 障害者福祉という、「弱者」を守るはずの現場で続いてきた性暴力。提訴された本人はどの報道を見ても取材に応じず、窓口となっている人間は「係争中のため答えられない」の一点張りだ。

 これから始まる裁判を、注目していきたい。

次回は2021年1月5日(火)の予定です。

著者情報

作家、活動家

雨宮処凛

あまみや かりん

1975年、北海道生まれ。作家、活動家。反貧困ネットワーク世話人。バンギャル、右翼活動家を経て、2000年に自伝的エッセー『生き地獄天国』でデビュー。自身の経験から、若者の生きづらさについて著作を発表する傍ら、イラクや北朝鮮へ渡航を重ねる。その後、格差や貧困問題について取材、執筆、運動を続ける。『生きさせろ! 難民化する若者たち』でJCJ賞受賞。著書に『一億総貧困時代』『「女子」という呪い』など多数。

関連記事

新着記事

imidasの更新情報をお届けします。