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連載

貧困を背負って生きる子どもたちに寄り添う(2)

"ここがおかしい"

仁藤夢乃(社会活動家)

 対談の最後に、幸重さんは「子どもたちには『いろんな人に頼っていいんだよ』『ぼちぼちやっていったらいいよ』『失敗したらまた戻って来たらいいよ』ということを彼らとの関わりを通して伝えたい。10年後、関わった子どもたちが自分の子どもを連れてきたり、戻ってこられる場所でありたい」と話していた。
 Colaboでは中高生がトラブルを起こしたり、問題を抱えていてそれがいざこざになったりすることや、しばらく顔を見せなくなることがある。「今は関わりたくないな」「距離を置きたいな」と思う時期がそれぞれにあるのも、おかしいことではないと思う。しかしColaboも、関わる中高生にとって、うまくいかない時も、つらい時も、嬉しい時も、大人になってもいつでも戻ってこられる場所でありたいし、そのための場所や関係性づくり、声かけを大切にして行きたいと思った。
 読者の皆さんにも「戻ってこられる場所」はあるだろうか。そこはあなたにとってどんな場所だろうか。そんな場所や関係性が地域の中に増えて行くことが、貧困を背負って生きる子どもたちだけでなく、すべての子どもたちが安心して育つ社会づくりにつながるのではないかと思った。
 合宿に参加した高校生の一人が、帰ってからこんなメールをくれた。
「今までは、自分の過去なんてみっともなくて誰にも話せないとか思ってたけど、悩んでいる人に過去を伝えて、その人たちに『こういうことで悩んでるのは自分だけじゃないんだ』って思ってもらえて、離れている人とも悩みを共有して、負担を減らしてあげたいなとか思いました。私も大人になったら、貧困で悩んでいる家庭とか子どもたちを救うことはできないかもしれないけど、自分が今支えてもらってるみたいに、話を聞いたりご飯を一緒に食べたり、日常生活を共に過ごしてたくさんのことを教えてあげたいなって思いました。自分がされて嬉しかったことを自分より下の年齢の子たちにしてあげたいし、一人でも多くの子の悲しい顔じゃなくて嬉しい、笑った顔を見たいです。今回の合宿ではたくさん学べたし、思い出つくれたからよかったです! これからも自分の知らないことまだあるから、学び続けたいって思います」

著者情報

社会活動家

仁藤夢乃

にとう ゆめの

1989年生まれ。中高時代に街をさまよう生活を送った経験から、10代女性を支える活動を行っている。これまでに夜の街でのアウトリーチ、シェルターでの保護や宿泊支援、シェアハウスでの住まいの提供といった活動を展開。第30期東京都「青少年問題協議会」委員。厚生労働省「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」構成員を務めた。TBS「サンデーモーニング」にコメンテーターとして出演中。著書に『難民高校生』(英治出版)、『女子高生の裏社会』(光文社新書)。

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