夢を“無理”だと決め付けなくていい
百地裕子(プロゲーマー)
自分では分かりませんけれど、結局、私はあの時おばあちゃん占い師が言ったような仕事をさせてもらっています。「できるわけない」と思っていた起業もしました。あのおばあちゃん……凄かったんだ! なんだか信じがたい話ですけど、あのおばあちゃん占い師の言葉は本当になりました。他の占い師のところにも行ったことはありますが、全然見当違いなことを言われたりもしたので、あのおばあちゃんがたまたま凄い占い師だったんだな、と思います。
ここまで長々と昔話をしましたが、今回のエッセーで私が何を言いたいのかというと「やりたいことがあったなら素直に目指したら良かったのに」と昔の自分に言ってやりたい! ということなんです。
「やりたいことがなかったんじゃなくて、やりたいことはあったけど自分で無理と決め付けたり、やりたいということが恥ずかしかったりしただけじゃん」「あんなに『自分には絶対無理だ』と思っていたようなことを、今やれているじゃん」「だったら無理じゃなかったんじゃん、方法あったんじゃん」って。
私は大学卒業後、新卒で就職した自動車ディーラーを辞めてから、やりたいことにとことん打ち込むようになりました。「ゲームがしたいから仕事を辞める」というのは普通は理解しがたいでしょうし、母には大反対されたし、「単に働きたくなかったんでしょ?」なんて言われますが、私の出発点は最初の会社を辞めた時だと思います。私はそれまで「○○がしたいからこうする」と判断して行動したことがありませんでした。なぜならしたいことが分からなかったから。
「土日に開催されるゲームの大会に出たいので、土日が休みではない会社を辞める」なんてあり得ないし、無謀でしたけど、「自分には無理だ」と決め付けて無難に生きていた頃に比べれば良い選択をしたのだと思います。
おばあちゃん占い師にもう一度会いたい
今でもやっぱり「自分にはこれはできない」と決め付けてしまう時がありますが、なるべく「そうは思うけど、とりあえずやってみるか」と切り替えるようにしています。結果的に失敗することもありますが、いろんな人が助けてくれてうまくいくこともあります。やってみたら意外とできた、なんて時もありますし、やっぱり「決め付けは良くないんだなぁ」と思います。
あのおばあちゃん占い師にもう一度会いたくて、姫路フォーラスの占いコーナーには帰省の度に立ち寄ってみたりしていたのですが、ついには一度も会えないままビルごとなくなってしまいました。「おばあちゃんの占い当たったわ! あんまり信じてなかったけど、おばあちゃんの占いは当たった!」って伝えたい。
あのおばあちゃん占い師の言葉があったから、無理だと思っていたことをずーっと意識することができました。だからこそ今があるのかなぁと思うので、お礼が言いたいです。テレビ番組の『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送テレビ)に依頼投稿してみようかと思ったこともありましたが、自分本位なネタ過ぎるのでやめておきました。
昨今は「声優になりたいなぁ」と思ったら、VTuber(バーチャルユーチューバー ; アバターを使い、声優のように声をあてて自作動画を配信する人)でもなんでも手軽に自分でできる時代です。何かしたいと思った時に、身近なところで結構手軽にできちゃったりする時代です。
例えば私が昔やっていたアテレコごっこだって、今なら簡単に動画サイトにアップロードできて、いろんな人に聞いてもらえるのです(私のドラマカセットは恥ずかしいから永久お蔵入りさせますけど!)。とにかく今なら田舎に住んでいたって、都会に住む人と同じように自ら何かを発信することができます。だから、もしあなたに何かやりたいことがあれば「失敗してもいいや!」くらいの気持ちでやってみたらどうでしょうか。
ちなみに私は占いは“カウンセリング”だと思っています。当たる、当たらないじゃなくて、気持ちの整理を手伝ってくれる。そういうものだと思います。ここ数年は行ってないので、最近はそれほど深く悩んでいないようです。私がもしまた占い師に会いに行ったら、結構な悩みがあると思ってください(笑)。
それではまた次回。