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英語スピーキングテスト導入は即時中止を! 〜「不受験者の扱い」が入試を破綻させる

第31回

大内裕和(武蔵大学教授)

 このような話をすると、「算出方法に多少の問題があったとしても、対象となる受験生はごくわずかであるから大した問題にはならない」という反論を耳にします。しかし少数であったとしても、英語の学力検査で点数の高い人が、下位の人より低い評価を与えられる可能性があるということ、そうしたESAT-Jの「不受験者の扱い」によって受験生の力の及ばないところで全体の成績順位が変動し、合否に影響する人が出てくるとなれば「大した問題にはならない」ではすまされないでしょう。

 ここまで欠陥が明らかとなった以上、都立高校入試への英語スピーキングテスト導入に固執し続けることは受験生や保護者への背信行為であり、もはや許されるものではありません。6月24日には衆議院会館で「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の都立高入試への導入中止を求める院内集会」も開かれます。受験生や保護者、現場教員にこれ以上の混乱や不安を広げないためにも、東京都教育委員会、都教育長、都知事は一刻も早く、都立高校入試への英語スピーキングテスト導入中止を決断してほしいと思います。

著者情報

武蔵大学教授

大内裕和

おおうち ひろかず

1967年、神奈川県生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得。松山大学教授、中京大学教授を経て2022年度より現職。「入試改革を考える会」代表。「奨学金問題対策全国会議」共同代表。著書に「ブラックバイトに騙されるな」(集英社)、「教育・権力・社会」(青土社)、「ブラック化する教育 2014-2018」(青土社)などがある。

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