ホロコースト――人間が人間でなくなる場
吉田徹(同志社大学教授)
「あなたは生きなきゃいけない」「生と死の隔たりはわずかしかない。破壊と再生も紙一重」とは、ヴェイユが若くして子どもを亡くした麻薬中毒のエイズ患者女性にかける言葉です。たまたま生存者として生きることを余儀なくされ、だからこそ社会の不遇をなくすことを責務とした人物ならではの人生訓ではないでしょうか。
「好むと好まざるとにかかわらず、私たちには団結を生む責任がある。過去の出来事から学び、未来へと進むものだ」――単なる過去の歴史を知るというだけでなく、世界の紛争地でジェノサイドやホロコーストが再び生じているという現実を前に、人間は何のために生きているか、どう生きるべきなのかということを、これらの映画は教えてくれます。