迷いと葛藤を乗り越え、混乱のアフガニスタンへ(2021年8月)
白川優子(看護師)
チャーター機のエンジンが動き始めた。座席からの振動が一瞬にして全身に行きわたる。その振動で、私の魂までもが刺激されたようだ。窓の外のプロペラが回り始めたのと一緒に、私の心の奥底からも何かが湧き上がってきた。懐かしい。現場の匂いが感じられてきた。
「MSFの存在と、活動の継続は、こんな時であっても現地の人々のためにとても重要だ」
活動責任者の言葉が蘇り、エネルギーが身体を巡回し始めた。
カブール空港での爆破テロが世界中でニュースになっていた日、私たちはアフガニスタンに向けて出発した。