性知識イミダス:性的同意について知ろう(後編)~【実践編】「聞きにくい」「言いにくい」を解消するには
イミダス編
(構成・文/加藤裕子)
性は怖いものではなく、幸せな人生や人間関係をもたらすものであること、相手とのポジティブな関係をつくる大切さや、何かあったら相談していいし相談する場所もあるんだということも、丁寧に伝えていかないといけないと思います。
――性的同意にコミュニケーションが大事だということはわかりましたが、やはり言葉で気持ちを伝え合うのはハードルが高いと感じてしまいます。
阿吽(あうん)の呼吸で物事を運ぶことが求められがちな日本では、言葉を使って他者と対話しながら関係を築いていくということに対して苦手意識を持つ人は多いかもしれません。しかし今は、これだけグローバル化が進み、インターネットで海外の人ともコミュニケーションをとっていける時代です。そうした時代に生きているのですから、お互い違う人間であるということを前提に、自分と相手の人権を尊重しながら対話を重ねて関係を作っていくということに、やはり取り組まざるを得ないと思います。性的同意も、そのひとつです。
確かに、同意やバウンダリー、人権という言葉は頭に入ったとしても、性的同意を実践していくのは簡単にできることではないと思います。だからといって、すぐに諦めて投げ出していいというものではありません。言葉を使って関係をつくるには、やはり時間がかかります。なんでも合理的に時短で進めていくことが良いという価値観の中で生きていると、もどかしい、面倒だと感じるかもしれません。けれども、そういうままならなさはある意味、人間関係の面白さでもあります。そこを理解できるのが成熟した大人ではないでしょうか。